スポーツ交遊日記    山根武司 シーエフスポーツ事業部所属。 サプリメント「セリア」の企画開発営業を担当する一方、スポーツ栄養アドバイザーとして陸上・長距離ほか多方面で活躍中。


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駒澤大学付属苫小牧高校不祥事に思う

全国屈指の強豪校で不祥事が相次いでいる。数々の栄光を手にしたチームの裏側で一体、何が起こっているのだろうか。そして、何が選手の心を蝕んでいるのだろうか。連覇の偉業を成し遂げた選手達でさえ、これほどまでに荒んでいるのだから、全国のスポーツチームに潜在する問題は計り知れないものがある。学校スポーツに携わる我々にとって、駒澤大学付属苫小牧高校選抜出場辞退のニュースは最早他人事では済まされない。

京都大学アメリカンフットボール部の引退した四年生による暴行事件も記憶に新しい。京大を日本一に導き名将と称された水野彌一監督は「やらねばならないこと」「やってはいけないこと」を日常から徹底しているとインタビューで語っている。「己を知り、限界を見極め、ルールを遵守する」そのまま社会規範に当てはまる指導語録が続いている。学生スポーツの意義についても「社会でリーダーとして活躍するために必要な高い人間性を育み、人材育成する」を主眼に上げている。では、何故、学生達は道を誤ってしまったのだろうか。以前に比べて指導者の理念が学生達に伝わらない、理解されなくなっているのではないか。また、学生達には自浄能力はなかったのだろうか。彼らの人間関係が心配だ。

今から30年程前、我が中学野球部は優勝候補を破って地区大会を制した。他にライバルは見当たらず、県大会優勝は確実視されていた。我々の頭の中は全国大会が行われる「夢の後楽園球場」で一杯だった。その矢先であった。心ない先輩が金品を渇上げ・万引きしていたことが発覚。すぐに県大会出場辞退が宣告された。しかも、事件を起こしたのは引退した先輩達であった。実は私もバッティングセンターの回数券を渇上げされていた。そのことで監督から厳しく叱られた。「何故、許したんだ!」監督は涙ながらに何度も何度も私の頬をびんたした。「罪を起こさせてしまって、本当に申し訳ない」心の中から涙が溢れ出た。同時に怖い先輩に屈した自分が本当に情けなくなった。

事件の当事者の責任は免れない。残念なことだが、出場辞退や関係者の引責辞任もやむを得ないだろう。だが、それだけでは解決に至らないと思う。これらの事件について、大きく捉えて欲しいのだ。つまりは後輩諸君も当事者であって被害者や部外者ではないという認識に基づいて考えてみて欲しいのだ。どうして、そういう人間を出してしまったか。社会性を逸脱した行為を咎める人間が何故いなかったか...。その上で、スポーツとは何だ、チームとは何なんだ、仲間とは何なんだということを改めて考え直してみると解決の糸口が見えるはずだ。スポーツマンこそ、時代や人の所為にするのではなく、問題解決に立ち向かい、自らが襟を正し本来あるべき姿を示すべきである。人間的な成長を遂げた逞しい姿が見られることを心待ちにしている。
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大切な野球だから...バットはいつも積んでいます。
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by cf-seria | 2006-03-04 12:21 | はじめの一歩